ゲーム

2023年に遊んだ新作ゲーム

年末なので今年遊んだ新作ゲームの感想の棚卸をします NeverAwake (1月19日) ファイアーエムブレム エンゲージ (1月20日) 牧場物語 Welcome!ワンダフルライフ (1月26日) オクトパストラベラーⅡ(2月24日) ルーンファクトリー3スペシャル (3月2日) Wo Long: F…

アクションゲームの最前線を追う――イースX -NORDICS-

www.falcom.co.jp アクションRPGパートはベースのシステムを継続しながら、ゲームシステム部分に作品ごとの独自要素を出してきたイースシリーズ。『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』ではアドルとダーナの二人の視点から織り成す物語が、『イースIX -Monstru…

難しさと面白さ――ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

www.armoredcore.net 十年ぶりのシリーズ最新作となるアーマードコア6。私はアーマードコア(AC)シリーズをやったことがなかったので、本作を高難易度アクションゲームとして取っついた一人なのだが、本作の「ゲームとしての難易度」はかなり高めに感じられた…

田舎町の郷愁というファンタジー――なつもん! 20世紀の夏休み

『ぼくのなつやすみ』がどういうゲームだったかというと、「郷愁を味わうゲーム」だった。もう戻れない少年時代や田舎の生活の夏、出会いと別れ。メインテーマの物悲しさも相まって、クリア後にグッと押し寄せる寂寥感こそが『ぼくなつ』シリーズの真骨頂だ…

止まない雨、抜けた毒気――超探偵事件簿 レインコード

ダンガンロンパから悪趣味さとデスゲーム要素を取り払った結果、逆転裁判に先祖返りした作品が本作『超探偵事件簿 レインコード』である。 www.spike-chunsoft.co.jp このゲームは大きく分けると「現実世界で証言や証拠を集める捜査パート」と、「集めた証拠…

最近やった新作ゲーム

ちゃんとゲームをやってる証明に感想を書きます ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション ハテナの塔 —The Tower of Children— ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム LOOP8 ピクミン1 + 2 ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション www.capcom-g…

ゲームシステムとシナリオの相互作用――パラノマサイト FILE 23 本所七不思議

www.jp.square-enix.com 本作『パラノマサイト FILE 23 本所七不思議』は、『本所七不思議』の呪霊に取り憑かれた九人の『呪主(かしりぬし)』たちが『蘇りの秘術』を求めて互いを殺しあう呪術バトルロイヤルを行いながら、その裏で巻き起こる様々な事件や…

『弾き』と『体幹』が生み出したエポックメイキング――Wo Long: Fallen Dynasty

アクションゲームで面白い瞬間はいつかと問われると、それは勿論『敵を攻撃しているとき』に他ならない。それは単に『敵を倒す』というアクションゲームの目的に近づく行動だからという意味だけではなく、昨今では攻撃動作が華麗なビジュアルやエフェクトに…

拡張された戦略性――ファイアーエムブレム エンゲージ

www.nintendo.co.jp 近年のFEシリーズは、SRPGというゲームジャンルが抱える取っつきづらさを、恋愛シミュレーション等の別ジャンルのゲームの要素を組み合わせることで解消してきた。従来のFEシリーズが持っていたキャラクターにフォーカスした要素を上手に…

エゴと世界、理不尽と願い――モナーク

www.monarkgame.com 霧の中の探索パートの謎解きや、プレイヤーに選択を提示する方式など、ゲーム全体を通してプレイヤー自身に考えさせることの多かった内容であったにも関わらず、本作の物語としてのテーマやメッセージはかなりわかりやすく提示されている…

世界の欺瞞を暴く――ハーヴェステラ

www.jp.square-enix.com 公式ページを開くと『ファンタジー×生活シミュレーションRPG』と掲げられているが、これは嘘である。なのでルーンファクトリーみたいなゲームだと思ってプレイすると狐につままれることになるだろう。ただ虚偽宣伝という訳ではなく*1…

9月にやった新作ゲーム

Splatoon3 VARIOUS DAYLIFE The DioField Chronicle 残月の鎖宮-Labyrinth of Zangetsu- Splatoon3 www.nintendo.co.jp 言わずと知れたインクで陣地の塗りあいをするTPS 初めてDirectで紹介されたときは、ゲームシステム的な部分に大きな変化があるわけでも…

風花雪月っぽいRTS――The DioField Chronicle

前置き 楽しみのない3Dマップの拠点パート 薄いストラテジー要素 展開に置き去りにされたキャラクター 総評 前置き www.jp.square-enix.com シミュレーションRPGパートと3Dマップでの拠点探索パートを交互に進めていく形式の、FEも新作が発表された時節にな…

それでも人間を肯定できるか――LIVE A LIVE

7つの編から自由に選んで進めるオムニバス形式で描かれるライブアライブの物語は、編ごとに時代も主人公も異なり、全くテイストの違う物語が展開される。加えてゲーム性も編ごとに全く異なり、一般的なRPGのように進む編もあれば、終始会話のみで進む編も存…

3年かけてドラゴンクエストビルダーズ2をクリアした

発売日に購入した『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』を先日ようやくクリアした。 2018年の12月20日に発売したこのゲームを3年越しにクリアしたわけではなく(サンドボックスゲームの特性上3年遊べるゲームではあるが)、3年前に途中…

迫りくる『恐怖』と『不和』から生き延びるサバイバルホラーADV――デジモンサヴァイブ

前置き 臨場感のあるADVパートの演出への拘り 丁寧に描かれるキャラクターの心情 難しくないSRPGパート 総評 前置き このゲームは『サバイバルホラーADV』であり、『デジモンのSRPG』として捉えるのは誤りである。 本作中において一度たりとも『デジモン』と…

ロールプレイする教祖――Cult of the Lamb

前置き ゲームシステムと噛み合った設定 両方の要素を遊ばせる導線 選択によるロールプレイ感の向上 総評 前置き 近年人気ジャンルになりつつある『ローグライト』の魅力はいくつかある。ステージや敵が毎回ランダムであり、リプレイ性が高い点。プレイヤー…

何故モンハンのストーリーに興味が持てないのか――モンスターハンターライズ サンブレイク

これはモンスターハンターライズのクエスト選択画面の2ページ目だが、この中の『依頼内容』の欄にそこそこの文字数を使って書かれているこのクエストの説明文を、ちゃんと読んだことのあるプレイヤーはどのくらいいるだろうか?私は一度も読んだことがない。…

上手ぶれる雷光速ヒロイックアクション――蒼き雷霆ガンヴォルト鎖環

前置き 2種類のルートが用意されたステージデザイン 雷霆煉鎖を使うルートに誘導させるレベルデザイン 上手なプレイをしていると思わせてくれる各種システム 総評 前置き 前作から6年ぶりのシリーズ最新作、『蒼き雷霆ガンヴォルト 鎖環』がいよいよ発売され…

インタラクティブなコンテンツとしてのCaligula2

Caligulaというゲームの面白さは、突き詰めると『貴方の秘密(トラウマ)を暴きたい』という欲求を満たしてくれるところにある。魅力的な世界観やキャラクター、楽曲のすべては、それらの欲求を刺激するための装置に過ぎないとさえ言っても過言ではない。 プ…

不快感を排除した先にあるモノ――ポケモンユナイト一周年

League of Legendsに代表されるMOBAというゲームジャンルに、ポケモンという子供向けIPを引っ提げて参入したポケモンユナイト。MOBAの抱える問題点(複雑な戦略性からくる求められる知識量の多さ/チームゲーム故の味方や敵との不和、煽り)は、ポケモンブラン…